イギリスと日本〈続〉 (1978年) (岩波新書)

イギリスと日本の教育問題や社会階級について経済学者としての科学的分析思考を披露してくれているところが為になる（読み物としては、データ分析に付き合わされるところが多少まどろっこしく感じる面もあるが）。P146「和魂洋才という感情体系の中で神国思想が占めていた場所が、今では空白になっております。この空洞をどう埋めるかという問題が解決されない限り、神国思想を克服したことにならず・・・」の指摘に非常に共感を覚える。僕もかねてから、これをどう埋めるかに関心があり、仏教なのか、キリスト教なのか、他の方法なのか大きな関心を持っている。