ER臨床メモ

救急で学生や研修医を教えていると、様々な疾患や病態の「分類」などを伝えたくなる。でも、細かいところまで載っている分厚い教科書や論文などをすべて準備したり間違いなく教えられるように頭に入れておくことは難しい。そんなことを考えていてこの本に出会った。よい点としてまず挙げなければならないのは、小さいこと。薄いこと。次に、多くの外傷や疾患の分類がとりあえず記載されまとめられていること。さらに、救急や重症患者管理で問題になる疾患の診断基準や検査の解釈などもまとめられていること。翻訳本ではないので日本でしか使われていないような分類などについてもちゃんと記載されていること。全くの新人には使いにくいかもしれないが、とりあえず知っている人が備忘録として救急外来などでの診療にあたってポケットに入れておくには最適なのでは。