鳥の詩 死の島からの生還 (角川文庫ソフィア)
本, 三橋 國民
によって 三橋 國民
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内容紹介 昭和21年、魔のニューギニア戦線から奇跡的に生還した兵士の鎮魂賦 ニューギニアの戦地に赴き、奇跡的に生還した兵士が見た戦争の真実と幻想の光景。赤道直下の灼熱地獄で戦闘、マラリア、重度の栄養失調で次々と命を落とす仲間たち。死してなお日本に還れずにいる戦友の生死を描く。 内容(「BOOK」データベースより) 昭和21年、激戦地のニューギニアから一人の兵士が奇跡的に生還した。灼熱地獄で繰り広げられる激しい戦闘、マラリア、重度の栄養失調―。仲間たちが次々と命を落としていくなか、仄暗い密林で生死を分けたのは、母の幻影だった。瀕死の重傷を負いながらも、生き延びた兵士が体験した戦争の現実と幻影を、詩情豊かに綴る。戦争の記憶を語り継ぐ、珠玉の鎮魂エッセイ。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 三橋/國民 大正9年町田市に生まれる。昭和16年応召。西部ニューギニア戦線で重傷を負いながらも分隊員40人中2人の生き残りとなり21年生還。土くれと化した僚友への「鎮魂」をライフワークとする。造形美術家を志し、彫刻、彫金、鍛造、石像、絵画、書道、モザイクを学ぶ。日展内閣総理大臣賞、光風会辻永記念賞など13賞を受賞。日展参与、光風会名誉会員などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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今年の夏、三橋國民氏の「鎮魂のニューギニア」展に行った。戦争をテーマにした彫刻、絵画、書はどの作品も無念さ、怒り、絶望感、空しさに震えていた。しかし同時にそこにはどう表現して良いのか分からない「何か」があった。それが三橋氏があの状況下でさえ持っていた「優しさ」なのだと思った。その会場で購入したのが三橋國民著「鳥の詩死の島からの生還」だった。戦時中を生きるとはこういうことなのだ、という事が本当に良く分かる本だった。と同時に、現代社会の「部下の努力を全く評価しようとしない上司」や「会社譲渡を目前に自分の退職金の計算ばかりしていた社長」や「あんなに素晴らしい人なのに何故か出世しないまま退職した先輩」やその中を生きる己の姿を思った。この本を読むと「人間とはどういう生き物か」が分かる氣さえする。
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