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ラス=カサス (Century Books―人と思想)

, 染田 秀藤

によって 染田 秀藤
3.6 5つ星のうち 2 人の読者
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内容(「BOOK」データベースより) 「インディオの使徒」とか「アメリカの父」と称えられる一方、「偏執狂」とか「売国奴」と罵られてきた一六世紀のスペイン人宣教師ラス=カサス。世界史上、ラス=カサスほど、その作品がいく久しく欧米の列強諸国に政治的に利用されて、正反対の極端な評価を受けてきた人物も稀有である。「人類はひとつ」という信念にもとづいて、新世界の住民のみならず、黒人や虐げられた人々の人間としての尊厳、生命と自由を守ることに半生を捧げた行動する人ラス=カサス。ヨーロッパ中心主義的な歴史解釈の孕む独善性を指摘した一六世紀の異色の「歴史家」ラス=カサス。波乱に富んだ彼の人生と数多くの著作は、国境なき社会の到来に直面して、異なる言語や文化を担う人々との平和共存のあり方を模索する現在、数多くのことを教示してくれる。 内容(「MARC」データベースより) 16世紀の異色の「歴史家」ラス=カサスの波乱に富んだ生涯とその思想を、当時の社会的背景にふれながら立体的に解明した入門書。
以下は、ラス=カサス (Century Books―人と思想)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
マヤの遺跡に興味を持ち、その関連書を読むと必ず、スペイン人による新大陸侵略の際、アスティカ、マヤ民族やその他のインディオ達への暴力・略奪により、多数の人々が犠牲になったことを知る。そこで現地Iインディオ達の救世主として登場するのが、スペイン人カトリック修道士ラス・カサスである。彼は、スペイン人侵略者達の残虐行為を「インディアスの破壊に関する簡潔な報告」と題する論文にまとめ、セビーリャで印刷・刊行し、新大陸で行われている行為を世に知らしめた人物である。本書は、ラス・カサスの生涯とその活動を知る上で貴重な資料を提供してくれる。この本により、彼自身、かつてはインディオ達を搾取する側であり、ある時点を境にインディオ擁護に転換したこと、新大陸に来てから修道士になる決心をし、修行をしたこと等々を知る。彼によるインディオ擁護活動は精力的なものであり、大西洋を何度も行き来し、国王に直接謁見をして、植民地での残虐行為を説明している。彼自身の大胆な行動にも感動するが、教会による異端審問も盛んであった当時、これほどの活動をしながらに、反対勢力から殺害されることなく、生涯を全うしたことにも驚かされる。また、本書においてはラス・カサスへの著者による熱い思いが伝わってくる。序文において、著者は「ホセ・ルイス・アルバレス先生の指導の下、ラス・カサスの研究をした」と述べているが、アルバレス先生は大阪外国語大学のスペイン語学科の教授(クラシック・ギター部の顧問もされていた)であり、大学の箕面市への移転後は、スペイン語研究室とロシア語研究室は同階(8F)に位置していたことから、私(ロシア語学科生であった)は、先生から流暢な日本語で話しかけられたこともあり、アルバレス先生のことが思い出される、個人的には大変なつかしいと感じる本であった。

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