口訳万葉集/百人一首/新々百人一首 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集02)本無料ダウンロード

口訳万葉集/百人一首/新々百人一首 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集02)

, 折口信夫

によって 折口信夫
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内容紹介 和歌の歴史を始まりから爛熟期まで九百年に亘って辿り、精選した歌に達意の訳と周到な註釈を添える。(池澤夏樹) 著者について 1959年、東京都生まれ。詩人・小説家。07年に『タタド』で第33回川端康成文学賞を、10年に『コルカタ』で第18回萩原朔太郎賞を受賞。著書に『わたしたちはまだ、その場所を知らない』『厩橋』等がある。
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折口信夫訳の「口訳万葉集」、小池昌代訳の「百人一首」、丸谷才一自選の「新々百人一首」を収めているが、非常に読みでと価値がある一冊ずら。最初のものは折口が弱冠29歳の折に、辞書も参考書もなしに朝の9時から夜の10時まで全4500首をたった3カ月で口述筆記したといういわくつきの翻訳文であるが、いかなる注釈書にもまして強烈な印象が刻まれる怪物的なほんやく。全編が収録されなかったのが惜しまれる。小池昌代の翻訳も、詩人であり作家であり女性である彼女の特性を十二分に生かした個性的な解釈であり、その自由奔放なほんやく文が楽しい。最後のものも全体の一部だけの収録が残念だが、才人丸谷才一がその持てる博識と古典の教養、反時代的精神を総動員して築き上げた日本文学史の頂点に立つ類稀なる詩歌論と人智極限的解釈であり、七夕のとわたる舟の梶の葉にいく秋かきつ露のたまづさ藤原俊成の「七夕」を論じつつ、折口・ヴァシュラールの「水の女」、和歌における「泪」論に至る驚くべき頭の体操、ひとりのみ片敷きかねる袂には月の光ぞ宿りかさぬる後深草院二条黒髪のみだれもしらず打伏せばまづかきやりし人ぞ恋しき和泉式部における、聖女性のうちに秘められた淫蕩と哀切極まる女性性の切りだしの鋭利さには、にゃんとまあ、これはさういう歌だったのかあ、思わずと膝を打つような新鮮な驚きが転がっている。詳しいことはぜひ直截手にとってお確かめあれ。というような次第で、この本は「1粒で3度美味しい文学グリコ」のやうにお得な書物なのであるんであるんであるずら。

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